吉田かずお先生が唐突に「ドラッグ中毒で困っている人と言うのはどうやったら集められるかな」と言い出しました。
先生は「これは酒ですよ」と暗示を入れて水を飲ませ、“べろべろに酔っ払わせる”催眠をやったことが何度もあり、その原理で、アルコール依存者が酒を求めるたびに、水を飲ませて、苦痛なく依存症を解消できると断言します。「同じ原理でドラッグ中毒者でも無害な偽薬を飲ませれば行けるはずだ。一度試してみたいんだなぁ」とチャレンジ精神旺盛に語っていました。
「たとえば、爪を噛む癖の人は、爪を噛まないと苛々して仕方なくなってきます。そこに、『爪を噛まないでいると人から褒められますよ』とか暗示を入れて止められますよね。それとも、爪を噛むのを頭を掻くとかの他の癖に置き換えてしまうこともできますし。それなら、偽薬など使わなくてもドラッグ依存を断てるのではないですか。」と私が尋ねました。
すると、「そうかな。体が求めていることだから、それを否定するのではなく、受け流す暗示の方が、浸透と定着は楽な筈だろう。そう言うことを考えると、余計に試したくなる」と、先生はさらに意欲を漲らせるのでした。
NLPなどの手法を用いた心理カウンセリングも、このテーマでは苦戦していると聞いたこともあります。各種依存症の患者を合わせると500万人とも1000万人とも言われる規模のニーズがあります。取り敢えず、先生の催眠手法などを聞いておこうと思います。
☆関連書籍:『薬物依存症の回復支援ハンドブック―援助者,家族,当事者への手引き』
☆関連書籍:『NLPのことがよくわかり使える本』
最近のコメント