無意識は現実と非現実を区別できない 実験が示す事実

オーストラリアの心理学者リチャードソンは学生を3グループに分け、バスケットボールのフリースローの実験を行ないました。

グループAは20日間毎日フリースローの実技練習を行ない、グループBは1日目と20日目だけ実技練習を行ない、グループCは1日目と20日目だけ実技練習を行ない、残る18日間は毎日20分間フリースローの成功場面をイメージさせることとしたのです。その結果は、グループAとグループCはフリースローの成功率が大きく向上し、グループBはほぼ変化なしとなりました。

この有名な実験の様子は、今本忠彦の『7日間で「成功する自分」になるヒプノコーチング』に描かれています。なぜこのようなイメージトレーニングが実際の成果に大きな変化を生み出すことになるかと言えば、それは無意識(著者は「潜在意識」と呼んでいます。)は現実と非現実を区別できないからと説明されています。

こうした催眠技術を採用したコーチング(認知科学コーチングと呼称されるのが一般的です。)で主張されている、自身の目標達成のイメージを持つことの重要性の根拠となっている原理です。こうしたコーチング手法は自己催眠をベースにしていますから、自身がそのイメージに確信を持てなかったり、具体的なイメージを抱けなかったりなどすると、格段に効果が落ち、達成に時間がかかるどころか、達成の目途さえ立たないようなケースも起こり得るでしょう。

催眠技術を用いて、熟達した催眠術師に暗示として成功イメージを書き込んでもらう方が、確実に成功確率を引き上げられるようには感じられます。いずれにせよ、脳そのものは5感の情報を信号で受け取って脳内で処理することでそれを理解していますから、外部からの刺激の信号であろうとも、その過去の記憶から引き出した同信号の脳内処理結果であろうとも、同様に受け止めるのは本当でしょう。そしてそこには暗示によって人間が変わり得る大きな可能性が秘められていることが分かるのです。

☆参考書籍『7日間で「成功する自分」になるヒプノコーチング