カイロプラクターの方々に緊張系催眠を教えました

先月、カイロプラクターの方々が行なう勉強会で、緊張系催眠の原理についての講演の機会をいただきました。もともと主催者の先生の施術を受けた際に、明らかにうつ伏せに寝ている私との同調を図っている場面があり、施術後に、「先生。あれは同調をしようとしているんですよね」とお尋ねしたら、話が盛り上がり、勉強会での講演をご依頼いただきました。

催眠で同調を行なうにはラポール形成と誘導が上手く行かねばなりませんが、それはカイロプラクティックの手技でも同じなのだそうです。これも催眠同様ですが、弛緩系でゆったりとしたカラダと心の状態で、同調を図ることが多いのだそうですが、相手の緊張が解けないと、同調ができず、施術の効果も薄れてしまいます。

相手が誰でもリラックスすることは至難の業ですが、相手が誰でも緊張することは普通にできます。ですから、弛緩系で誘導するのが難しい場合には、緊張系でまず軽く誘導してしまい、その後に改めて弛緩系で変性意識状態を深化させる方法があります。カイロプラクティックの現場でも、リラックスできない人は頻繁に現れるとのことで、その対策の一つとして緊張系催眠の方法論を、細かく説明しました。

10名ほどの参加者の方々は、非常に熱心に講演を聞いてくださり、色々と質問をしてくださりました。暗示文づくりの演習を行なったり、実際に吉田式呼吸法による誘導を体験していただいたりと盛りだくさんの3時間半でした。

☆参考書籍:『大人数を催眠状態にできる! 緊張系催眠: 催眠スピーチ術から催眠作業術まで