ロジカル・シンキング、クリティカル・シンキング、ラテラル・シンキング。思考法や発想法の研修は、企業で盛んに行なわれています。それらのベースは、物事に対して「なぜ」と考える習慣と、多様な知識のインプットであると言われています。できるビジネスパーソンの習慣として、「なぜ5回」も有名です。
「日本人は「いつ」とか「どこで」と聞かれても問題ないが、「なぜ」、「どうして」と尋ねられると不愉快に感じる。これでは、論理的な思考が身につかないので、英語でディベートなどできる訳がない。英語はもともと主張するための言語で、「なぜ」と聞かれたら、英語圏の人々は、相手が自分の主張に関心を持っていると感じて、とても嬉しがる」。
ディベートを日本に初めて紹介した英語教育者の松本道弘先生のレクチャーを、私は若い頃に聞いたことがあります。その際に松本先生が言っていた、日本人のディベート下手の理由です。
松本先生は自分の“英語道場”で、WHYとBECAUSEの文章を二人一組で言い合う練習を生徒にさせて、「WHYと聞かれると、嬉しくなるようになれ」と指導していました。私もこの練習に参加したことがあり、嬉しくはなりませんでしたが、「WHY」と尋ねられることが平気にはなりました。
そこで、ロジカル・シンキングの練習に、WHY・BECAUSEの練習を日本語でしてもらって、その練習の合間に、「「なぜ」と聞かれると、ウキウキして早く答えたくなる」と暗示をいれる講座を開催してみました。名づけて『ロジカル・シンキング入門速習催眠セミナー』。
大好評で、終了後、参加者に「どうして、このセミナーに参加したんですか」と尋ねてみたら、皆、待ってましたとばかりに笑顔で応えるのが印象的でした。
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