NLP研修センターで殺人事件も発生! 『メンタリスト』シーズン1の催眠

日本でメンタリストと言えばDaiGoが有名で、私も数冊彼の著書を読みました。催眠技術も使いこなすメンタリストについてもっと知ろうと思い、人気ドラマ『メンタリスト』のシーズン1全23話を見てみました。(以下ネタバレ情報を含みますのでご注意下さい。)

物語全体を通して、主人公のパトリック・ジェーンは何度も参考人や容疑者を催眠状態にして、真実を聞き出しているほどに、催眠技術が“ありふれて”いる状態でした。

圧巻は第18話『血染めのジャガイモ』で、NLPの研修センターで発生する殺人事件です。ドラマの冒頭、CBI(カリフォルニア州捜査局)の本部に大きな麻袋に入った銃殺された女性の血まみれの死体を男が運び込んでくるシーンから始まります。この男は普通のセールスマンで、問題のNLPの研修センターで自己啓発に臨んでいるうちに犯人に暗示をかけられ、死体を「プレゼントとして届けるジャガイモ」だと思わされていました。

犯人は研修センターで事務を行なう女性でしたが、この女性の暗示力はすさまじく、「暗示をかける同意」もなく、一対一で話すことができる相手をほぼ無条件で催眠状態に引きずり込み、暗示を書き込むことができるのです。参考人として呼ばれた際に、CBIの捜査官まで催眠状態にしてしまいますが、それは時間を経ても覚醒しない強力なものでした。

アンカーの使い方なども含めて、興味深い観点が色々存在します。しかし、最大の発見は、日本とは全く異なり、NLPと催眠術がなんらの違和感なく結び付けられている劇中の社会的認識です。