花粉症の治療には、病院でも様々な方法が用いられていますし、民間療法でも多種多彩な方法が知られています。典型的な症状の鼻水やくしゃみは、スギ花粉などのアレルゲンが鼻に入り、アレルギー反応が起きて発生します。
一般的な催眠技術では深さと共に、運動支配、感覚支配、記憶支配と有効な暗示が増えていきます。その中の感覚支配は、まさに無意識に五感を制御する命令を書き込むものです。物理的な接触も感じさせなくしたり、匂いを感じさせなくしたりすることも可能です。つまり、鼻に到達したアレルゲンを感じなくさせてしまうこともできる筈なのです。
不思議なことに、原理的には全く問題ない筈の、花粉症緩和の催眠施術を行なっている催眠術師には、少なくとも現時点ではお目にかかったことがありません。演芸の催眠などよりも、余程大きなビジネスになるかと思われます。
吉田先生にこの可能性を尋ねたところ、「感覚支配と言うよりも、そんな症状は起こる訳がないと、暗示で思い込ませてしまった方が速いだろうが、そのためには、何度か誘導と覚醒を繰り返して、簡単に催眠誘導ができるようになっていることが必要だろう」と言っていました。
吉田先生はメスメリズムを用いて、アトピー性の皮膚炎をほぼ完治させたこともあると言います。アレルギー症状の要因に食生活や心的ストレスがある以上、催眠施術による症状緩和の道は大きく開かれているのです。
☆参考書籍:『催眠術入門 自分と他人の心を自在にあやつる心理術』
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