年度末の繁忙。パニックになった社員に、咄嗟の瞬間催眠!

時々伺っている製造業の企業さんに行ってみると、いつもの繁忙期よりも非常に仕事量が多くて、社員の方々はかなり精神的に参っている様子でした。
(ブラック企業ではありませんので、残業代はきちんと支払われています。)

休憩時間に、ちょっと神経質なタイプの社員が、座って小刻みに震えているので、近づいてみると、「もう、どうやっても間に合わないんです!不良も出してしまって。もう、どうしようもないんです!」と涙しながら叫び始めました。

即座に肩を抱きかかえ、彼の手を握り…
「大丈夫。大丈夫。俺がいるから。みんな知っているから。だから、手を見て。握っている手をじっと見て。頑張っている自分の手をじっと見ると、心が落ち着いてくる」。
そんな風に、耳元で話したら、少し落ち着いたようでした。

さらに…
「じゃ、目をつぶって、息を深く吸って。で、ゆっくりと吐いて。で、それをゆっくり繰り返す。深呼吸すると、どんどん楽になる。どんどん楽になってゆったりしてくる」。
吉田式呼吸法のショート・バージョンで、さらにリラックスさせました。

その後、続けて「社長に頼んだら、すぐに手伝ってくれて、仕事はすぐに片付く。どんどん片付く。何にも心配ない。誰も気にしていない。すぐ終わる」などと暗示を書き込みました。

繁忙の最中に作業で失敗し、周囲で手伝える者も居ず、プレッシャーが重く圧し掛かってしまったようでした。話を聞いた社長が、現場に入って集中的に手伝ったら作業計画は取り戻せました。

彼は私が以前から知っていた社員で、ラポール形成ができていたので、凝視法の瞬間催眠ができたのだと思います。初めての「咄嗟の瞬間催眠」体験でしたが、うまく行って安堵しました。