女性の催眠施術相手との出会いの場

現在私が催眠技術を個人レッスンで教えている30代男性から施術の練習になってもらう人を探すにはどうしたら良いかを尋ねられました。催眠技術を磨く上で、最大の難関はこの施術相手を探すステップかもしれません。

親しい人にお願いすれば良いだけだろうと思われますが、家族や古い友人はあまり望ましくないと吉田かずお先生は言います。学習者が催眠技術を使えない頃から知っているので、催眠術者としての権威性が発生しにくいからです。親しいが故に「本当に大丈夫なのか」とか「お前にそんなことできる訳がない」という学習者に対する気持ちが邪魔をしてラポール形成が困難になることが多いのです。

かと言ってあまり親しくもない人に、「催眠を掛ける練習をさせてください」と真顔で迫るのもかなりのストレスを生みます。大体、それを誰に言うのかが既に大問題です。新宿の有名な催眠術師は自分が習いたての頃、どんどん練習しなくてはうまくならないと考え、「私に催眠を掛けさせてください」というボール紙で作った看板を首から下げて、代々木公園で練習台になってくれる人を募ったと言っていました。まさに体当たりの武者修行です。

男性催眠術師は必ずしも女性に施術すべきという訳でもないものと思いますが、「男性催眠術師はキャバクラに行くのが良い」という意見もよく聞きます。吉田先生は、「嬢も商売だから、かかったふりをするだけなので練習にならない」と言いますが、店内のせわしい時間枠の中で行なうのではなく、同伴やアフターの時間を使うのなら、多少精度が上がりそうです。

最近では、出会い喫茶や相席居酒屋、ラウンジ、さらにハプニングバーなど、多くの出会いの場が存在します。通常の催眠施術のみならず、場合によっては催眠セックスの技術まで練習できるかもしれません。

ただ、私の経験では、20代から30代前半の女性…などとターゲットを絞って、肩コリや二日酔い、ダイエットなどの定番の悩みに施術内容を絞れば、意外にこちらの真面目なお願いに無償で応じてくれる人も、普段の薄い付き合いの人々の中にさえ多いように感じます。

☆関連書籍『かかる! かわる! わかる! 吉田式「実用催眠術」勉強法: 催眠三年目の感想文