「箸を縦に咥えたグループと、横に咥えたグループに、同じマンガを読ませて、その面白さを評価させると、箸を横に咥えたグループの点数が高くなる」と言う変わった実験がドイツの大学で行われました。この結果から、人間は楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔を作ると楽しくなるのだと分かります。これは私達の常識からすると全く逆に感じられるおかしな事実です。
さらに、米国の大学の研究によると、「人間は相手の感情を、自分も相手と同じ表情になることによって、その感情を認識理解している」と言うことも判明したと言います。つまり、「笑顔を意図的に作ると、明るく朗らかな気分に(特別な理由がなくても)なって」しまい、「周囲の人が笑っているのを見ると、無意識にその笑顔を自分に移してから、楽しく朗らかな感情を自分のものにし、相手の楽しさを理解する」と言うことです。
表情が乏しい人は、相手の笑顔をコピーしにくいので、相手の感情に鈍感であることになります。現実に、「ボトックスの整形で皺をできにくくすると、表情が乏しくなって、その結果、他人の感情に鈍感になる」と言う研究結果もあるのです!そして、笑いには自律神経を調整し、免疫力を上げる効果があることもよく知られています。
「この後、あなたは●●という言葉を聞くと、おかしくておかしくて、笑いが止まらなくなってしまいますよ」と言うのは、催眠ショーの定番芸です。常に笑いの絶えない暮らしを「表情豊かに」過ごせば、他人も気遣えて自身も健康でいられる人生が実現しやすいようなので、催眠ショーの定番催眠芸にも大きな実益があるかもしれません。
☆参考書籍:『脳には妙なクセがある』
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