「クライアントに対するプレゼンの機会が多いのだが、緊張でそれがうまく行かない」と言うご相談をいただきました。症状を伺うと、「緊張が“臨界点を突破する”と指先でワナワナする感覚が生まれ、それが全身を満たすようになって、満足に話すこともできないようになって、いてもたってもいられなくなる」と言うお話でした。
気になるのは、どんな時に“臨界点を突破する”のかです。暗い会場で聞き手の表情が見えない場合や、プレゼン内容について自分の納得感が少ない場合など、一定条件が重なった時と言うお答えでした。プレゼンではいつもワナワナ感が発生する訳ではないけれども、プレゼンの準備をしている段階から始まるときは始まると言うお話でした。単なる緊張でプレゼンができないという話ではないようでした。
「深呼吸すると、心がすっきりする」と「プレゼンの最中でも、マイクを両手で握ると、落ち着いて話ができる」と言う二つの暗示で、取り敢えず、プレゼン前とプレゼン中の対症療法的な対策にしてみました。
一週間後には、症状はかなり軽減したとのことでしたが、「暗示が効かなかったらどうしよう」と言う別の不安が起きてきたとのことでした。「聞き手はとても楽しんでいて、もっと話を聞きたいと思っている」と「どんな仕事も自分の経験になるよいことだ」と言う二つの暗示を追加して、ワナワナ感が発生するケース各々への対応してみました。
幸いなことに、ワナワナ感は多少起きるものの、それに振り回されることなくプレゼンを終えられるようになったと、後日ご連絡をいただきました。
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