それが演芸催眠であれ、ヒプノセラピー系の催眠であれ、他者催眠の技術を身に付けようと考えている方なら、いっそ催眠術をかけることを副業にしてしまった方が良いでしょう。
吉田かずお先生の“吉田式催眠観”によれば、催眠技術は柔道や剣道などの「道」のように実践を繰り返すことで上達とすると考えられています。ですので、他者催眠の場合、人に掛けることをたくさん繰り返さねばなりません。
催眠術師が自分の体験談を書いた書籍などには、キャバクラに通って「嬢」に催眠を掛ける練習したという話がよく登場します。しかし、吉田先生は「ホステスさんも商売だから、掛けられたふりをするだろうから、そんなのは練習にならないのじゃないか」と言います。
けれども、「催眠を趣味でやっているのだけれど、練習のために掛けさせてくれないか」と周囲の人々に頼んで回っても、気持ち悪く思われることもあるでしょう。また、吉田先生は「最初は家族に掛けるのはやめた方が良い」と言います。それは、今までの本人を知っているので、催眠術師に対する権威性がなく、ラポール形成が難しいからということのようです。そうすると、いよいよ、掛ける相手が見つからなくなってきます。実は他者催眠技術向上の大きな障害の一つがこの「被験者探し」です。
なので、いっそ、簡単な名刺も用意して、(ウェブの用意はさすがに大変でも、)facebookページでも用意して、副業として催眠術師になるのが良いでしょう。2018年1月に厚生労働省が発表した「モデル就業規則」で、従来の「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という文言が削除されていて、(公務員などの例外はありますが、)政府が会社員の副業をデフォルトと考えていることが明らかになったのです。
副業にしてしまえば、お金を貰うために真剣に取り組めますし、普段接した相手誰にでも自己紹介して、「サービスです」と低廉な金額でどんどん施術の練習をすることができます。色々な人の色々な悩みや課題に対応する必要から、どんどん施術の腕も上がる効果もあります。
☆関連書籍:『本気に催眠術師になりたくなったあなたへ 催眠五年目の感想文 下巻』
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